男の冷え症とは
1、冷え性というと女性に多い症状ですが、最近では男性にも冷え性の症状を感じている人が増えているそうです。
冷え性を自覚できているなら対処ができるのでまだ安心です。
しかし厄介なのは冷えていることに気づきづらい「隠れ冷え性」です。
2、「冷え性」とは、ふつうの人が寒さを感じないくらいの気温でも、手足や腰、下半身などが冷えてつらいと感じる症状のことです。これには、自律神経の乱れが大きく影響しています。
私たち人間の体は、気温の変化に関係なく、体温を一定に保てるようにできています。
それを可能にしているのが自律神経の働きです。
3、自律神経の働きは、例えば気温が低くて皮膚から脳に「寒い」という情報が伝われば、自律神経からの指令により血管が収縮して血流が減るので、皮膚表面の温度が低く保たれ体内の熱が外に逃げにくくなります。
反対に気温が高いときは、体内に熱がこもらないように血管が拡がって血流が増え、皮膚の表面温度が上がって熱が放散されやすい状態になり汗が出たりします。
ところがこの自律神経の働きが乱れていたり血液の循環が悪くなっていたりすると、体温調節がうまくいかなくなり冷え性になってしまうのです。
4、隠れ冷え性とは、手足は温かくても、内臓の温度が低くなっている状態です。
顔や手足がほてって熱いと感じることもあります。こういう人は、冷えているという自覚がないので何も対処をせずに過ごしてしまい冷えが悪化しさまざまな病気を招くこともあるのです。
5、「冷えは万病のもと」といわれますが、これは冷えによって「血のめぐりの悪さ」が関係しているからです。
血液には、熱を運んで体温を調節する働きがありますが、それだけでなく臓器に酸素や栄養を運び、二酸化炭素や老廃物を回収する役割も果たしています。
このため冷えて血行が悪くなると、内臓の働きや免疫力、新陳代謝にも影響が出てしまうのです。
6、このため冷え性は、肩こりや腰痛、頭痛、めまい、しびれ、消化不良、勃起不全、アレルギー性疾患などにつながりやすいといわれています。また冷え症と自律神経は密接な関係にあるので、不眠やイライラ、更年期障害、うつなどにも影響するとも考えられています。