東洋医学シリーズ「経絡とは?」
娘
経絡の働きってなに?
お父さん 東洋医学の治療では「気」「血」「津液」の補充や代謝、「五臓六腑」の生理作用、「陰陽のバランス」
の3つを正常な状態にもどして「正気」を回復させて「病邪(邪気)」を取り去っていくんだよね。
経絡は全身に張り巡らされ「気」や「血」がその中を巡っているんだよ。
娘
じゃあ経絡って見ることができるの?
お父さん
解剖しても経絡を見ることはできないんだよ。その働きは西洋医学でいう血管、リンパ系、神経系な
どさまざまな役割を担っているね。
娘
経絡は「五臓六腑」ともつながっているの?
お父さん
つながっているよ。「五臓六腑」が互いに助け合って働くことが出来るのは経絡によってつながれてい
るからだよ。
娘
ツボっていうのはなに?
お父さん
ツボっていうのは経絡という道の上にある駅のようなものだね。ツボを刺激することでその経絡に関
係する臓腑を治療したり、調子を整えたりすることが可能になるんだよ。逆にすべての臓腑や器官は
「気」や「血」が巡ることで正常に機能するためその連絡通路になる経絡が詰まったりして「気」や「血」
の流れが滞ると臓腑や器官が不調をきたしてしまうんだよ。
娘
はり灸治療の時のツボってのはこのこと?
お父さん そうだね。
はり灸治療ではこのツボを重視しているね。臓器や器官の機能に異常が生じると、皮膚がざらざらし
たり、痛みがでたりと異常があらわれるんだよ。そのため異常が生じたツボを刺激することで経絡に
停滞していた「気」や「血」が動き、関連する臓腑の調子を整えてあげるんだね。
*WHO(世界保健機構)によって1989年に361個のツボ(経絡)が決定され世界統一基準となっている。