豆のパワー
1、インゲンマメ、エンドウマメ、ソラマメ、アズキ――。豆たちですね。
「畑の肉」「長寿食品の代表」「納豆で血液サラサラ」など、豆類の栄養価の高さや健康維持・向上に大きく寄与することを漠然と理解している
人は多いと思います。
2、これらの豆の栄養素の構成成分は、50%以上が炭水化物です。炭水化物の中でも重要な働きをしているのがでんぷんです。
でんぷんは体内で「ブドウ糖」に分解され、脳や神経、筋肉などのエネルギー源になります。
そして、もっとも注目されるのは、良質なタンパク質が豊富に含まれていることです。
3、「良質なタンパク質」とは、「体内で合成できない9種類の「必須アミノ酸」がバランスよく含まれているタンパク質」のことです。
ヒトの体内には、合成される11種類の非必須アミノ酸もありますが、必須アミノ酸は食事によってのみ摂取できる、貴重な栄養素なのです。
4、では、豆パワーはどれだけすごいのでしょうか。
カルシウムは、大豆240、インゲンマメ(乾燥)130、小豆75、そら豆(おたふく豆)54。ちなみに、生野菜のカブの根24、アスパラガス19、トマトに至っては7しかないそうです。豆類は、カルシウムの含有量が圧倒的に高いことがわかりますね。
ビタミンB1を見ても、大豆がトップで0.83、インゲンマメ0.50、小豆0.45、アスパガス0.14、トマト0.05、カブ0.03の順。食物繊維は、インゲンマメ19.3、小豆17.8、大豆17.1、そら豆5.9、サツマイモ2.3だ。食物繊維の含有量でも、サツマイモよりはるかに豆類が優っているのは驚きです。
5、日々、激務に励むビジネスマンは、ビタミンB群を積極的に摂りたいです。炭水化物や脂質がエネルギーに転換する時、タンパク質が分解・合成される時に重要な働きをするのがこのビタミンB群だからです。
ビタミンB1が不足すると、疲れやすい、手足のしびれ、食欲不振などの症状もでやすいです。B2は肥満の原因である脂肪をスムーズに代謝する働きがあります。B6は免疫機能を正常に保つ働きがあり、いずれも豆類に多く含まれています。
6、カルシウムは健康な骨や強い歯を作ったり、脳神経を鎮めたりする働きをする栄養素になります。これらの栄養素を豊富に含んでいるのも豆類です。豆を食べるだけで、手軽にマルチ栄養を摂取できますね。
ひと手間かける余力があるなら、休日などに豆をたくさん茹で、小分けにして冷凍保存しておくのも良いですね。使う時にそのまま、あるいは解凍して入れるだけなので便利ですね。